仏教のことば:「悪趣(あくしゅ)」

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悪趣(あくしゅ)

悪業の結果行わねばならぬところ。
地獄・餓鬼・畜生の三道といい、ここに転々と生まれかわることを悪道の輪廻といいます。
さらに修羅・人間・天上を加えて六道といいます。

仏教用語で、悪道ともいいます。

悪業の結果受ける生存の状態。

地獄、餓鬼 (がき) 、畜生 (ちくしょう) の三悪趣、それに修羅 (しゅら) を加えて四悪趣、三悪趣に人と天を加えて五悪趣、五悪趣に修羅を加えて六道 (ろくどう) ともいいます。

仏教では、煩悩の世界を「三悪道」と示します。
地獄道・・・お互い相手を傷つけ合う世界・苦しみ憎しみの支配する世界
餓鬼道・・・欲望の支配する世界・欲求不満の世界
畜生道・・・道理を心得ない無知の者の世界・恥も外聞もない世界
⇒真実の道理を知らないが故に、欲望に支配され、相手を傷つけ、自分を傷つけ苦しみを生み出す世界であります。

その三悪道から離れ、進む先行く手には、すっかり解放された心の本当に安らぐ世界があります。仏さまのおさとりの世界、お浄土です。

仏さまの衆生を念ずる心は、何者にも妨げられることなく、苦難のまっただ中にいる衆生に届き、悟りへの歩みを確実にして下さる。煩悩の生活の中に、煩悩を超えていく世界が念仏の道であるとお示し下さいました。

仏教では、人間としての生存はもとより、天上界にすらも苦しみがあると考え、これらの生存を繰返さない状態、すなわち解脱 (げだつ) 、涅槃 (ねはん) が究極の理想とされています。