法輪(ほうりん)
仏法が、煩悩をうちくだいて世界に弘まることの動きを車輪で示したもの。
法輪(ほうりん)は、仏さまの教えを意味しています。dharmaとは法、仏の真理・教えのこと。chakraとは古代インドの王が持っていた円盤形の武器を指すと言われています。王がこの武器をころがして自由自在に敵を撃破するように、仏さまの説法も私たちの迷いを破り正しい仏の道へ導いてくださいます。ここから仏さまが説法することを転法輪(てんぼうりん)といいます。
悟りを開かれたお釈迦さま(仏陀)が初めて弟子に説法(初転法輪)されたのは、サルナート(鹿野苑・ろくやおん)という所で、相手は悟りを開かれる前に一緒 に修行していた5人の修行者でした。
釈迦の説いた法が人間の迷いや悪を打ち破り,駆逐するさまを,転輪聖王(全インドを統一するとされる伝説上の王)の宝輪にたとえ,舵輪(だりん)状のしるしで表現したもの。卍(まんじ)とともに仏教の象徴として用いられ,インド国旗の中央の図柄もこれ。出典 株式会社平凡社
古代インドでは、武器として使用され、転輪聖王が神秘的な輪の威光で全世界を統一するという神話に登場しています。
この故事から転じて、お釈迦さまが法(教え)の輪を転ずるがごとく仏教を広め、人々を救済したことにより法輪が使われるようになりました。
法の車輪
法輪の語源は、サンスクリット語のダルマチャクラといわれています。ダルマは法(教え)、チャクラは車輪もしくは円盤形の武器を意味します。
車輪は、どこへでも行く自由な動きを表し、円盤形の武器は、転輪聖王てんりんじょうおうの七つの宝具のひとつであるチャクラムに例えた表現です。
したがって法輪は、転がって自在に敵を砕破するチャクラムのように、お釈迦様の説法が人々の迷いを破し、教えが1ヶ所に止まることなく、あらゆる所の人々に届くことを表しています。
転輪聖王
転輪聖王は全インドを統一する、とされた伝説上の理想的王様です。転輪王または輪王と呼ばれることもあります。
この王が現れると、天の車輪が出現し、王はその先導で武力を用いず、正義だけで世界を統治する、といわれています。
また、この王は、輪(チャクラ)、象(白象)、馬(紺馬)、珠(神珠、あまねく照らす珠)、女(玉女ぎょくじょ=美人・仙人・天女)、居士(資産家)、主兵臣(すぐれた将軍)の七宝を有し、長寿、無病息災、好顔、宝が蔵に満つ、の四徳を兼備し、お釈迦様と同様三十二相を備えている、とされています。
転法輪てんぼうりん
お釈迦様が法を説くことを転法輪といいます。とくに成道後の最初の説法を初転法輪しょてんぼうりんといいます。
法輪には船の舵輪のように八本のスポークがあり、この八本は、八方向に教えを広める、悟りへの道=八正道を現す、などといわれています。
仏像が作られるようになるまでは、法輪がお釈迦様の印として使われていました。
また、お釈迦様が説法をするときの手の姿を表したものを転法輪印とか説法印といいます。転法輪を象徴する印相いんぞうです。
法輪(ほうりん)は、仏さまの教えを意味しています。
dharmaとは法、仏の真理・教えのこと。chakraとは古代インドの王が持っていた円盤形の武器を指すと言われています。
王がこの武器をころがして自由自在に敵を撃破するように、仏さまの説法も私たちの迷いを破り正しい仏の道へ導いてくださいます。
ここから仏さまが説法することを転法輪(てんぼうりん)といいます。
悟りを開かれたお釈迦さま(仏陀)が初めて弟子に説法(初転法輪)されたのは、サルナート(鹿野苑・ろくやおん)という所で、相手は悟りを開かれる前に一緒 に修行していた5人の修行者でした。
法輪は、古代インドの神様、ヴィシュヌの持っている武器が変化したもので、仏さまの教えを守り広めるという役割を担っています。
この法輪が回転することにより、教えが八方へ広がり、私たちの迷いや災いによる苦しみから救ってくださる御利益があるといわれます。