仏教のことば:「縁起(えんぎ)」

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縁起(えんぎ)

因縁生起のことです。
ものごとの成立するさま。

ブッダは、すべてのものが、この世に存在をするためには、その状態を保っている要素があると教えています。

そして、人間の存在を構成し、保っている要素を分析する事で、苦から脱却するための覚りに至っています。

その分析内容を、教えにしたものを縁起と言います。

縁起とは因果関係のこと

お釈迦様が教えを説くことから始まった仏教ですが、その教えを説く(物事の道理などを解説する)ことを説法(せっぽう)と呼びます。

法(ほう)とは、サンスクリット語で「ダルマ」といい、「保つ」という意味になります。

つまり、ブッダは、この世の中に存在している、すべての物事には、その状態を保っている要素があると考えました。

それを解説することが、説法です。

ブッダは、すべてのものが、この世に存在をするためには、その状態を保っている要素があると教えています。

そして、人間の存在を構成し、保っている要素を分析する事で、苦から脱却するための覚りに至っています。

その分析内容を、教えにしたものを縁起と言います。

縁起とは、因果関係のことで、すべての存在は、原因(因)と条件(縁)によって、成立「結果(果)」するという考え方です。

同様に、因縁(いんねん)とも類義します。

例えば、四諦(四聖諦)は、この因果関係で、説明できる代表のものです。

1.集諦が(原)因で、苦諦が(結)果

①集諦(因):心の乱れを引き起こす煩悩が苦の原因

②苦諦(果):人生は苦、思い通りにはならない

2.道諦が(原)因で、滅諦が(結)果

①道諦(因):涅槃(覚り)に至るためには修行が必要

②滅諦(果):煩悩が消え、苦を滅した状態が涅槃の境地

別の例え(お花を植える場合)で言い換えると、

①花の種をまく(原因)

②水や土の栄養(肥料)や太陽の光が十分に補給された(縁)

花が咲く(結果)

どんなに才能のある人であっても、チャンスだとか巡りあわせなどの間接的条件に恵まれないと、世の中で成功しない。逆に、取り立ててくれる人がいたり時の運を得たりしても、本人に実力がなければ成功し得ない。

これは人の世でいつも見聞きすることであるが、仏教はこのように、事実を事実として見つめた科学的な見方をしています。

仏教はこのように、実体論的世界観ではなく、関係主義的世界観を持っています。

あらゆるものは関係性の中にあって初めて存在し得ているから、自分で自分を支えているものはない。

自分で自分を支えるものではないということは、本体がない、ということです。関係の中で初めてありえている。これが仏教の世界観だと思います。