仏教のことば:「閼伽、阿伽(あか)」

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閼伽、阿伽(あか)

梵語アルガまたはアルギャの音写。
客の接待に供せられる水のことです。
転じて仏前に供える水、さらに供物の意味です。
それを入れる器の意となりました。

閼伽、阿伽、遏伽あつかとも書きます。

原語の意味は価値ある物を意味します。最初はお供物を指しましたが、後にお供物を盛る容器も閼伽と呼ぶようになります。

そして、インドでは仏様や神様にお供え物をする時、水は必ず供えられましたので、特にお供え用の水を閼伽または閼伽水と呼ぶようになりました。

閼伽を汲む専用の井戸 閼伽井あかい
閼伽を入れる桶 閼伽桶あかおけ
閼伽桶を置く棚 閼伽棚あかだな
閼伽を入れる器 閼伽器あかき
閼伽水を桶から器に移す坏 閼伽坏あかづき
閼伽水に浮かべて供える樒しきみ 閼伽の花あかのはな
といいます。

阿伽陀薬(あかだやく)

もともと仏教用語で万病治療薬のことであったが、僧の密飲に都合のよい《酒》の異名へとすり替わった。《阿伽陀》と略すことも。

あかだ薬張良草子、その菊のはにおく露がしたの木受におち合て不老不死の薬となる薬子の浄土にて不老山この浄土にてあかたやく人間にあたふれば其名を和らげて即酒と申也云々、

守武千句追加に「墨田川原は薬也けり/都鳥はしと足とがあかだにて」

お酒は、百薬の長って呼ばれていますよね

お酒はなぜ「般若湯」というのか

仏教徒が守るべき日常生活における規則に「五戒」というものがあります。五戒とは、よく知られているように、不殺生戒・不偸盗戒・不邪淫戒・不妄語戒・不飲酒戒の五つです。

これら五つのうち、最後の不飲酒戒の場合は、酒を飲むこと自体をいましめたというよりも、酒を飲むことによって、前の四つの戒めを犯しやすくなるからという理由によって制定されました。こういった戒律は日本に伝わってくると、日本人は「酒を飲むこと自体がいけないのではないから、酒を飲んでも他の悪いことをしなければよいはずだ」と解釈するようになったようです。

特に禅系の寺院の門前には、「不許葷酒入山門」(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)とあって、酒を飲むことが激しく戒められていましたが、薬として身体のために少しぐらい飲むのならよかろう、ということで、酒として飲むのではない、という意識から、「智恵の湧き出づるお湯」という意味を持った「般若湯」という名をつけたのです。

『般若波羅蜜多』・『般若の面』などで知られてる『般若』というのは、単なる人間の知識や知恵ではなく、真実を見抜く悟りへの智恵ということです。

いくら「百薬の長」であっても「般若湯」と言われても飲み過ぎには注意しましょうね。