仏陀(ブッダ)の遺志を継ぐ者たち(2)

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仏陀(ブッダ)の遺志を継ぐ者たち(2)

「あの時仏陀(ブッダ)はこう述べられた」
「言葉の上だけで仏陀(ブッダ)の言ったことをとらえてはなりません。それはかくかくしかしかの意味で仏陀(ブッダ)はこう述べられた」

議論をことのほか好むインド人が、どれだけ激しい論争を繰り返し編纂(へんさん)していったか、想像するだけでも大変さが想像できます。

最終的にそれは「経・律・論」(きょう‐りつ‐ろん) の「三蔵」にまとめられました。

この三蔵に精通している僧侶を三蔵法師といいます。

敬称のひとつです。

孫悟空の西遊記に登場する三蔵法師は玄奘(げんじょう)三蔵法師といいます。


「経」は仏陀(ブッダ)の教えを記したもの。

「律」は憎が守るべき戒律。

「論」は仏陀(ブッダ)の教えの注釈です。

中心となるのは経です。
仏陀(ブッダ)が弟子たちに説かれた話の記録です。

お経の文章構成は、概ね次のようになっています。

● 如是我聞(にょぜがもん)私は次のように聞きました。

● 教えが説かれた場所。

● 聞いた人の人数。

● 会話の内容。

● 信受奉行しんじゅぶぎょう私はこの教えを信じ受け取り実行します。

「経」とは、仏陀(ブッダ)が教えを述べたものであり、経典(suutra)と呼ばれています。

経という漢字は線とか糸を意味します。

一本の糸に美しい花を通して花の輪を作るように、仏陀(ブッダ)のすぐれた教えをいくつも並べまとめたもの、道理、道筋といった意味があります。

お経はインドから中国に伝えられ、中国語に翻訳されました。
そして中国人僧侶の著作物も含めて編集されました。

これを漢訳大蔵経とか一切経といいます。
日本に伝わったお経の中心はこの大蔵経で2,920部、11,970巻のお経が納められています。

「律」は、戒律と呼ばれ、「戒」と「律」のことで、仏教徒が自発的に守るべきものとして、仏陀(ブッダ)によって定められました。

不殺生戒(生命あるものを殺さない)・不偸盗戒(人のものを盗まない)・不邪淫戒(不倫をしない)・不妄語戒(うそをつかない)・不飲酒戒(過度の飲酒をつつしむ)の五つの戒しめ(五戒)があります。

教団が発展するに従い、よからぬ行ないをする比丘(僧)が現われ、その都度、それらの行為を禁ずる戒めとそれに対する罰則が定められました。

戒の数は今日、比丘250戒、比丘尼348戒です。

この「戒律」という語は、通常区分されずに使われていますが、「戒」は、出家・在家を問わず自発的な努力によって非行を阻止し、善に向かわせるという道義的性質を持ち、「律(vinaya)」は、出家僧に対する禁制とその罰則を規定した法規的性質を意味しています。

「論」は、阿毘達磨(あびだつま)と呼ばれ、その語から「対法」とも訳されます。

仏陀(ブッダ)(仏陀)の教説に対する研究・解釈の書で、論師が、自己や部派の仏教的立場を明確にするため、経のなかからその証を求めたり(経証)、組織的に論議を進めたり(理証)したものを集成した文献です。

これらには、今日でも仏教を専門的に学ぶ者の必読とされているようです。

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