仏陀の物語(1)ジャータカ物語

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ジャータカ物語

古代インド人の思想によると、人間は生死を繰り返し繰り返し、多くの生涯を経ているといいます。

現在の我が身の存在は、過去の生涯の延長であると考えているのです。

最高の悟りを得られた仏陀(釈尊・釈迦)のような人物は、その過去の多くの生涯のあいだに、その基となるものを築いてこられたのにちがいないと考えられています。

こうした考えのもとに、前世における仏陀(釈尊・釈迦)の事跡についていろいろと語られて来たのです。

これが、ジャータカ物語といわれるものです。

ジャータカとは、仏陀(釈尊・釈迦)が前世に菩薩として修行していたとき、生きとし生けるものを教え導いたエピソードを集めた物語です。

歴史的には『イソップ物語』や『アラビアン・ナイト』にも影響を与え、日本にも「本生話」「本生譚」としてその一部が伝えられましました。

仏教の教えを親しみやすく説いたジャータカ物語は、テーラワーダ仏教諸国で広く語り継がれています。

この物語で、常に語られるのは仏陀です。

仏陀はここでは、菩薩と呼ばれています。

菩薩は種々の神として表われたり、国王、王子、大臣、バラモン、仙人、学者、商人、職人、あらゆる形をとって出現します。

また大小色々な動物に変身して語られることもあります。

菩薩はどんな場合でも正しく、賢く、強い存在で、困難を乗り切って成功します。

そして、自己を犠牲にして衆生に奉仕する物語が多いのです。

菩薩の化身である兎が、我が身を焼いて、旅のバラモンに食わせようとした話や、餓えた虎の母仔を救うために我が身を食わせた王子の話は有名です。

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