輪袈裟(わげさ)
略式の袈裟で、帯状の布で輪をつくり、首からかけて胸にたらすもの。
輪袈裟(わげさ)は、僧侶が首に掛ける袈裟の一種で、作務(さむ)や移動の時に用いるのが一般的である。
輪袈裟(りんげさ)や畳袈裟(たたみげさ)と呼ばれることもある。形状は大別して2種ある。
畳輪袈裟
一枚の大きな布を幅6cmほどに折りたたんで輪にしたもの。
大きさは五条袈裟とほぼ同じであり、簡易的な物として広げて五条袈裟の代用として着用する事もできるが、実際にそのような形で着用される事はほとんど無い。略輪袈裟
表生地を二つ折りにしたもの。
Wikipediaより引用
袈裟の語源はサンスクリット語のカーシャーヤ(Kasaya)で、もともと〝濁った壊色〟という意味。
インドの僧団では、法衣の色をこの壊色に定めたため、仏教者が着る服・法衣そのものを「袈裟」と言うようになった。
日本に限らず、大きな袈裟を着けています。
これはお釈迦さまが出家当時身につけていた衣が、ボロボロの布をつなぎ合わせたもので、赤褐色の粗末な衣だった事に由来しています。
中国では「糞掃衣(ふんぞうえ)」と漢訳され、これらはいずれも衣服についての欲望を制するために一般の人々がかえりみない布を使用した物と言われている。
そして輪袈裟の起源は僧侶が身に付ける袈裟の略式と言われており、袈裟を折りたたんで首に掛けたのだ始まりといわれていたり、輪袈裟と半袈裟の区別も宗旨宗派によって諸説があるが、いずれも一般檀信徒の皆様が仏さまを礼拝する折に身に着ける「正装」ということには共通しているようである。
輪袈裟は、僧侶が首にかける袈裟の一種です。
幅が6センチメートルぐらいで、輪のように首にかけ、胸に垂らす袈裟のことです。
略式のもので外出用で使用されます。
天台宗、曹洞宗、浄土真宗などの宗派で使用されます。
輪袈裟 宗派での違い
輪袈裟 天台宗
天台宗の輪袈裟は折五条や畳袈裟のように見えますが、畳み込まれた五条を示す部分はなくなり、単に輪に仕立ててあります。
天台宗の輪袈裟には、もっと簡略したものもあり、仏様の種子を入れて仕立てます。
半袈裟と呼びますが、そのことから「種子袈裟(しゅじげさ)」や「呪字袈裟(じゅじげさ)」と呼ばれることもあります。
輪袈裟 曹洞宗
曹洞宗では、輪袈裟を輪絡子といい、両山紋が入ります。
綾や金金襴などで、幅6.5センチメートルの輪状に作り、首にかけて胸の前に垂らします。
輪袈裟とは、「折五条」を簡略化したものです。生地を畳まずに一つの輪に仕立てたもののことです。
表面はしっかりした生地で、中身は薄手の生地になっています。
「折五条」とは、五条を細長く折り畳んだものです。畳袈裟たたみげさ折袈裟おりげさともいいます。実際には五条そのものを折り畳むことは出来ないので、畳んではありますが、表面だけしっかりした生地で、中は薄手の生地になっています。日蓮宗系統ではこの袈裟を左肩からたすきの様にかける独特な使い方をします。
半袈裟は輪袈裟をさらに略したものです。輪を半分にして紐で連結したものです。
お寺で見かけるご住職が使用されているのは、一つの輪になった「輪袈裟」で、半袈裟よりも少し長く、横幅も少し広いものです。