賽銭(さいせん)
神仏に対し、恩徳や利益に感謝してお金を捧げることです。
お賽銭の「賽」という字には、「むくいまつる」という意味があります。
つまり、神仏から福を受けたことに対し、感謝してお祭りすることですね。
「お礼参り」という意味もあります。
「賽銭」は「願いを叶えてもらうため」のものではなく、「願いが叶った(叶う過程に至った)事に対する、“お礼”」なのです。
「お願い/お礼」
これは、一組ですね。
「お賽銭=お礼」によって、今までの願い事をリセットし、次の“お願い”をする、という順序が大切ですね。
別の言い方をすれば。
頼んだことに“お礼”も言わず、重ねて次の“お願い”をするようなことでは、願い事なんか叶わないと思いませんか。
お賽銭にとり決まった金額はありませんが、良くバスツアーなどでガイドさんが紹介する、語呂合わせの金額というものがあります。
良く知られているものとしては、「5円=ご縁」でご縁がありますよ、「10円・5円=十分ご縁がある」など。
逆に「100円=とおとお(10×10)ご縁がありません」といったマイナスの意味がある場合もあります(呼び方は多数ありますので、100円が絶対にダメというわけではありません)。
また、語呂合わせではありませんが、穴のあいているお金(5円・50円)は「見通しが良い」として、お賽銭として良いと言われたりもします。
「奉納」と書いてあるのが、お分かりでしょうか。
「浄財」と書いてあるものがあれば、同じ意味です。
ここに入れるのは、「賽銭」ではなく「布施(ふせ)」です。
「布施」とは、財物などを施すことで功徳を積むという、仏教における“修行”のこと。
また、“お金”というものは、良くも悪くも・・・
「人それぞれの“感情”が入りやすい」と、言われています。
自分の“境遇”が、「良くない」と感じる方は・・・
(ある意味)“厄払い”のつもりで、入れるのも良いでしょう。
それに乗せられた“(いわゆる)厄”は、当然その“お寺”に行く訳ですが・・・
ご存知の通り、お寺では毎日の“勤行(読経)”が、行われます。
つまり、それで“浄化”されるということ。
「浄財」の“浄”という字には、そんな意味もあるのです。
お賽銭箱を目の前にしても、ついついお賽銭を投げ入れることも多いようです。
お賽銭の賽の意味が「感謝」ですから「有難う」という気持ちが表れるお賽銭にしたいものです。