仏教のことば:「有象無象(うぞうむぞう)」

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有象無象(うぞうむぞう)

有形のものと無形のもの、すなわち一切のものをいいます。

有象無象は、仏教用語の「有相無相(うそうむそう)」に由来します。
有相無相とは、現象と真理、姿や形をもつものともたないもの全てを意味する言葉で、「相」は姿や形を意味します。
「有相無相」から「有象無象」に転じた理由は、「相」は一般に理解しがたい言葉で「像」の方が「形」を表す語として解かりやすく、「像」を用いたことで音が「ぞう」になり、「象」が当てられたとされていますが、詳細は不明です。


あらゆる全てのものの意味から、多く集まったつまらない連中を意味するようになったのは、「有象無象」に転じた以降で、「うじゃうじゃ」や「うじょうじょ」などの語感と似るようになったことと、元の意味からの派生と考えらています。

有象無象とは、
数は多いがたいしたことのない、つまらない人々

このような意味があります。

それぞれの漢字に分けて考えると、

有象:形のあるもの
無象:形のないもの

このような意味になっていますが、ここでいう「象」とは

形を作る、かたどる

といった意味を持っています。

つまり、形のあるものと形のないものすべて。

という意味になるのですね。

山や川など、その形から生まれた文字を象形文字といいますが、その意味と同じ「象」です。

動物の「象」も、その形からこの漢字が生まれました。